【メディア掲載】北越は今季県内無敗の新潟明訓を撃破

「やりたいこと」と「やるべきこと」のハイブリッドが導く勝つための進化。

今回、ゲキサカさんで当サッカー部に関して記事にしていただいていたのでご紹介させていただきます。

以下、ゲキサカさん記事引用しております。本記事はこちらから>>>
「本当に念願のビッグスワンですし、みんなで楽しみながらここまで来たので、最後までチームひとつになって、これまで戦ってきたチームの分も戦うことで、見ている人をワクワクさせるような、魅了できるようなサッカーを、決勝でもやりたいなと思います」(北越高・金子勇太)

やりたいことと、やるべきことのハイブリッドで、ウノゼロ勝利!4日、第105回全国高校サッカー選手権新潟県予選準決勝が行われ、インターハイ予選の県王者・新潟明訓高と北越高が対峙した一戦は、後半に決勝点を挙げた北越が1-0で逃げ切って、5年ぶりの決勝進出を決めている。

インターハイでは県予選を堂々と制し、全国でも昨年度の高校選手権ファイナリスト・鹿島学園高と接戦を演じた新潟明訓は、GK佐藤壮太(2年)、DF佐藤謙心(3年)、牛腸敢太(3年)、角南治郎(3年)、MF風間龍之介(3年)、本間光琉(3年)、上田陸(3年)、飯塚秀悟(2年)、井上怜乃(3年)、渡辺泰成(3年)、FW田代蓮翔(3年)が先発に指名される。

ここ7年間で5度もベスト4の壁に阻まれており、“鬼門”突破を期す北越は、GK竹田竜基(3年)、DF橋田司(3年)、根岸龍大(3年)、中村快(3年)、伊藤遼(3年)、MF金子勇太(3年)、桑野来翔(3年)、大岩秀行(3年)、伊藤悠人(3年)、北村望(2年)、FW中渡陽咲(3年)の11人をスタメンに揃える。

ファーストチャンスは北越。前半7分。伊藤遼のフィードから、こぼれを拾った中渡が思い切りよくシュート。ボールはゴール左へ外れたものの、まずは9番を背負うストライカーが、この試合への強い意欲をフィニッシュに滲ませる。

ただ、少しずつゲームリズムを掴んだのは「ここ2試合は入りが悪かったんですけど、 今日は入りが良くて、前から圧力をかけられたのは良かったですね」と坂本和也監督も話した新潟明訓。

12分に本間が放ったミドルは北越のGK竹田にキャッチされたものの、14分には決定機。

本間、上田とパスを回し、渡辺の枠内シュートは、ここも竹田のファインセーブに阻まれたものの、田代、渡辺、上田と前線の3人をシンプルに使いつつ、さらなる得点機を窺っていく。

一方、20分を過ぎると「時間が経つにつれて、だんだんボールを落ち着かせててプレーできましたね」と伊藤遼も口にした北越も、金子と北村のドイスボランチを中心に、際立つ正確なパスワーク。25分には伊藤悠人のヒールリターンを受けた伊藤遼の左クロスから、ニアに潜った大岩のシュートは、新潟明訓のGK佐藤壮太の好守に弾かれ、詰めた桑野のシュートはわずかに枠の右へ逸れるも、決定的なシーンを創出。徐々に北越に主導権が移った前半は、それでもスコアレスで40分間が推移した。


 試合が動いたのは、後半の早い時間帯だった。5分の北越のサイドアタック。右から桑野が入れたクロスはファーに流れるも、収めた中村が左へ付けると、大岩は素早くクロス。こぼれを伊藤悠人が粘って残し、左からの中村の折り返しに合わせた伊藤遼のシュートが、きっちりゴールネットを揺らす。

「快の名前を大きく呼んだらパスを出してくれたので、あとはしっかり決めるだけでした。入った瞬間はもう嬉しすぎて、叫んじゃいましたね。みんながメチャメチャ喜んでくれて、もう泣きそうになりましたし、本当に『ここまで頑張ってきて良かったな』と思いました」と笑う背番号15の先制弾。北越が1点のリードを奪う。
一気に突き放したい北越。

10分。伊藤遼と伊藤悠人が関わり、角度のない位置でGKを外した中渡はシュートこそ打ち切れなかったもの、好トライ。

24分。桑野を起点に、右サイドをドリブルで運んだ中渡が中央へ。

途中出場のMF細谷陽翔(3年)が枠へ収めたシュートは佐藤壮太のファインセーブに遭うも、果敢に狙う追加点。

さて、「ウイングバックの位置が低いこともあって、ボールを持っている選手が孤立していたので」(坂本監督)、後半開始からDF竹内彪偉(3年)を左ウイングバックに送り込んでいた新潟明訓も、さらにMF波多野優真(3年)、MF根津香之介(3年)、FW井上翔真(3年)と交代カードを切りつつ、勢いを増したサイドの推進力で反撃。

26分。右サイドを佐藤謙心がドリブルで駆け上がり、飯塚が放ったシュートはわずかに枠の右へ。

31分。波多野の右ロングスローから、竹内が打ち切ったシュートは竹田がキャッチ。同点には至らない。

35分は新潟明訓。本間の右CKから、DF岡崎碧斗(2年)が当てたヘディングはクロスバーの上へ。「絶対最後は押し込まれる展開が来ると思っていたので、そこはいろいろ準備をしていました」と荒瀬陽介監督も明かした北越も、FW石塚舜琉(3年)とMF須貝知遙(3年)と交代カードを切りながら、取り掛かるゲームクローズ。終盤の構図は、攻める新潟明訓、守る北越。

40+2分も新潟明訓。右サイドから根津がクロスを上げると、前線に上がっていた牛腸が強烈なボレーを打ち込むも、「角度的にニアに打ってくることは難しいと思って、足の角度的にファーに来るなと。実際にファーに反応できたので、あのセーブは良かったかなと思います」と振り返った竹田がスーパーセーブで仁王立ち。

直後に波多野が投げた左ロングスローから、飯塚がゴール左スミヘ収めたシュートも、竹田が横っ飛びでファインセーブ。「『絶対にこの1点を守らなきゃいけない』という気持ちは、人一倍強かったと思います」と言い切る北越の守護神が、ゴール前に力強く立ちはだかる。

4分間のアディショナルタイムが過ぎ去ると、試合終了のホイッスルが吹き鳴らされる。ファイナルスコアは1-0。

「もちろん勝ちたいと思っていたんですけど、やっぱり実際に勝ってみると、『これって現実なのかな?本当に勝ったのか?』って。もう嬉しさを超えて、『え?勝ったの?』みたいな感じでした」と伊藤遼も笑顔を見せた北越が、新潟制覇へ王手を懸ける結果となった。
「いい試合はできるんですけど、勝ち切れずに引き分けたり、負けるみたいなことをシーズンの前期からずっとやってきたので、ハーフタイムに『このままだと今までと同じだぞ。いいゲームはやっぱり勝たなきゃいけないんだ』という話はしていた中で、ここに来ていいゲームをして、なおかつ勝てるというところまで繋げていけるようになりましたね」(荒瀬監督)

北越は横浜F・マリノスのアカデミーでもプレーしていた荒瀬監督の下、『アトラクティブフットボール』をコンセプトに掲げ、パスワークとドリブルを織り交ぜながら、見る者を魅了するサッカーを標榜し、毎年のように攻撃的な好チームを創り上げている。

一方で、今年のインターハイ予選でも準決勝で帝京長岡高に0-3で敗れるなど、ここ数年はシビアなゲームで勝ち切れない時間が続いた中で、夏以降によりフォーカスしたのは守備の構築。

今季からチームに加わった古寺宏幸ヘッドコーチを中心に、組織的なディフェンスへと目を向ける。

効果てきめん。リーグ戦では夏休み前までの11試合で15失点を喫していたものの、中断明けの3試合ではわずかに1失点。

加えて、今大会もこの日の新潟明訓戦で4試合連続でのクリーンシートを達成するなど、明確な数字が彼らの成長を物語っている。
選手たちもはっきりとした手応えを口にする。「ボールを奪われた時は全員で守備するし、逆に攻撃になったら全員で上がるみたいな感じで、今日も全員で守り切って、全員で攻撃したからこそ、勝てたのかなと思います」(伊藤遼)「リーグ戦の後期が始まってから、今日の試合まで1失点だけで、選手権だけで考えたらまだ無失点ですし、チームとしても守備の手応えを感じています」(竹田)

指揮官の言葉も印象深い。

「基本はしっかりボールを持ちたいので、やっぱり引っかかってしまうこともあるんですけど、もうそこはこのサッカーをしていたらあり得るからということで、危なくなった時にはもう戻っているとか、そこからさらに戻って最後まで粘り強く守るとか、そういう意識の部分が大きく変わったところかなと思います」。

つまりは、チームがずっと貫いてきた「やりたいこと」と、より勝利にフォーカスした時に
求められる「やるべきこと」をハイブリッドに掛け合わせることで、ポジティブに起きた化学反応が、北越のレベルを一段階引き上げてくれたということだろう。
前述したように、決勝の相手はインターハイ予選で完敗を喫した帝京長岡に決まった。

この5か月近い期間の成長を測るうえでは、これ以上ない難敵。

勝利への、優勝へのモチベーションが、高まらないはずがない。

「決勝は今まで支えてきてくれた人に感謝しつつ、悔いがないように思い切ってプレーしたいですね。本当にみんなとだったら、全国でも優勝できるぐらいの気持ちでここまで戦ってきたので、しっかり決勝に勝って全国に行けるように、全員で自信を持って戦いたいです」(伊藤遼)

「明らかに相手の方が上だなと思っているので、それに対してしっかり準備したうえで臨めたらなと思います。ウチのサッカーがどこまで通用するかなというのは、楽しみにしているところもありますし、やっぱりこのスタイルを貫いてきたので、全国でこのサッカーを披露したいですよね」(荒瀬監督)

時は来た。

いざ、17年ぶりの晴れ舞台へ。

クリエイティブさとソリッドさを併せ持った、新潟の赤き技巧派軍団。北越は「やりたいこと」と「やるべきこと」をファイナルの舞台でも貫徹して、ビッグスワンのピッチを、堂々と、颯爽と、駆け回る。

(取材・文 土屋雅史様)

県内初!高校サッカー部の公式アプリが誕生!